
定番の白無垢に色打掛もいいけど、引き振袖も素敵!
一生に一度の結婚式なら、もっと和装を楽しみたい♪
引き振袖なら私らしい式を叶えてくれるかな?
花嫁の和装といえば白無垢や色打掛のイメージが強いですが、実は「引き振袖」も人気があるんですよ!
すらりとした立ち姿に、優雅な気品の高さを感じさせる引き振袖は、和装婚にあこがれる多くの花嫁に選ばれています。
今回は引き振袖の特徴と魅力をご紹介します。
打掛とはまた違ったあでやかさをもつ引き振袖は、「私らしさ」を叶える最高の一着になるのではないでしょうか♪
引き振袖の歴史
引き振袖が婚礼衣装として着用されるようになったのは、白無垢や色打掛よりも新しく、江戸時代から始まりました。
当時は、武家や上流階級の女性だけ着用できる婚礼衣装でしたが、時代の移り変わりとともに世間に浸透していきました。
一般的に広く花嫁衣装として着用されるようになってきたのは、昭和初期になってからです。

当時「白無垢→色打掛→黒引き振袖」の順番が、定番のお色直しのスタイルでした


引き振袖の特徴
引き振袖とは、和装の第一礼装に挙げられ、白無垢、色打掛に次いで格式ある花嫁衣装のことです。
打掛をはおらないため、身軽でスマートなシルエットが特徴的です。

引き振袖の最大の特徴は、袖の長さにあります。
| 振袖の種類 | 袖の長さ | 着用シーン |
|---|---|---|
| 大振袖 | 115㎝以上 | 挙式、披露宴 |
| 中振袖 | 110㎝前後 | 成人式 |
| 小振袖 | 95㎝前後 | 卒業式 |
婚礼衣装は上記でいう「大振袖」になり、格式の高さは袖の長さで決まります。
もう一つの特徴としては、「おひきずり」と呼ばれる、裾を引きずるように着用することから「喜びを引きずる」「幸運を引き寄せる」という意味が込められています。
通常着物を着用する場合は、裾を引きずらないよう胴回りで身頃をたくし上げた「おはしょり」をとりますが、引き振袖はあえて引きずるように着付けします。
また「ふき」と呼ばれる袖口や裾回りに綿が入れられ、ふっくらとした厚みのある部分があります。
「ふき」には、表地が痛まないように保護する役割と、厚みがあることで袖や裾がストンと落ち、美しい形を保つ重しの役割があったりと実用性に優れています。
「おひきずり」と「ふき」があることで、立ち姿の優雅なシルエットが生まれ、特別感がより引き立つのです。
角隠しの由来
昭和初期当時の花嫁写真を見ると、黒引き振袖に日本髪と角隠しのスタイルが定番でした。
近年では、引き振袖にも洋髪のヘアスタイルを合わせますが、角隠しには日本髪に合わせるのが基本です。
伝統的な日本髪に、「角隠し(つのかくし)」と呼ばれる細長い帯状の布を巻きつけるのですが、大変興味深い意味合いをもっています。
鬼の角(つの)を隠し、夫に対して従順な妻になります
昔から、女性は嫉妬すると鬼になる、といわれていたことから始まりました。
角隠しには、嫉妬の象徴である鬼の角を隠して、おしとやかな妻になるという意味が込められているのです。
着用シーンはいつ?洋髪は?
引き振袖は、挙式や披露宴の両方で着用ができます。
髪型も特に決まりはなく、日本髪でも洋髪でも自由に選ぶことができます。
神前式やチャペル式での着用も人気があり、洋髪ならカジュアルな雰囲気の式場にもおすすめです。
ただし神社で挙げる場合は、注意が必要です。
神社では、日本髪に角隠しのスタイルが正式とされているので、事前に確認をとっておきましょう。
黒引き振袖の魅力
近代の赤や朱色、青系などさまざまな色の引き振袖がありますが、最も格調高い色は黒色で、古来から「黒引き振袖」と呼ばれてきました。
黒引き振袖には「新郎以外の誰の色にも染まらない」という意味合いがあります。
武家の女性の結婚に対する固い決意を感じますね。
黒引き振袖は、凛とした強さと日本女性の奥ゆかしさを表現しているのです。
黒引き振袖から留袖へ仕立てる
現在ではレンタルが主流となっていますが、昭和の時代は婚礼用に黒引き振袖をあつらえる家庭が多くありました。
現代の引き振袖は、全体的に柄が広がるように施されて、豪華な仕様になっています。
昔は裾回りを中心に柄が広がるデザインが多かったため、袖を詰めるだけで簡単に黒留袖に仕立て直しができました。
このように結婚後も活用された黒引き振袖は、昔から大変重宝されてきたのです。

当時から実用性も兼ねていたなんて、素晴らしい!
帯結びはアレンジで豪華に
引き振袖のもつ魅力をさらに引き出すのは「帯結び」です。
帯は最高格の「丸帯」を使用します。
丸帯は裏表がないため、帯の重厚感のある豪華な柄をふんだんに見せることができますよ。
下記は3種類の基本の結び方になります。
- 文庫系:リボンや蝶のように結べる、かわいらしい雰囲気
- 立て矢系:モダンで大人っぽい雰囲気→黒引き振袖にピッタリ
- お太鼓系:格調高く、気品がある、落ち着いた雰囲気→古典柄に合う
引き振袖は打掛をはおらないため、帯の柄や帯結びで後ろ姿を豪華に彩ることができるのも特徴的です。
ただ注意点としては、親族に未婚女性がいる場合、振袖を着用することがあるので、帯結びがシンプルで落ち着き過ぎないように、アレンジしてもらうことをおすすめします。
式場に従事している場合、知識と経験が豊富なプロの着付け師が対応していることがほとんどです。
帯結びは、引き振袖の色や帯の柄、花嫁の雰囲気などから帯結びを決めていきます。
着付け師のセンスによるので、こだわりがある場合は、式場の担当者へ事前に相談することをおすすめします。
かわいらしい感じがいいのか、大人っぽいほうがいいのか、他にも不安があれば簡単でいいので要望を伝えておくのもいいでしょう。
帯結びは衣装映えするよう、ひときわ豪華にアレンジしてもらおう!
引き振袖の小物
引き振袖で身につける小物は「筥迫(はこせこ)」「懐剣(かいけん)」「末広(すえひろ)」になります。
- 筥迫:武家の女性が化粧道具を入れていた小物入れの名残り
- 懐剣:護身用の短刀の名残り
- 末広:「末広がりに続く幸せ」の意味合いをもつ、祝儀用の扇子
この3点は、和装花嫁には必ず必要とされる小物で、白無垢や色打掛にも用いられます。
他にも、立ち姿をより美しく際立たせる小物に「抱え帯(かかえおび)」は欠かせません。
結婚式では、ゲストのお迎えや挨拶など、何かと移動で動き回ることが多いので、着崩れが心配されます。
帯の下で結ぶことで、体型引き締めて整えたり、着崩れを防ぐ役割があります。
抱え帯があることで、スマートで美しい立ち姿をキープできるので、花嫁は安心して立ち回ることができるのです。

帯揚げや帯締めも上記の小物の色と合わせることで統一感がでますよ
婚礼の草履
婚礼用には7㎝以上の草履があり、厚底であるほど格が高いとされています。
新婦が高身長の場合でも、2~3㎝の高さの草履もあるので、試着の際には新郎との身長差も考慮して選びましょう。
近年は色のバリエーションも豊かで、王道の金色から、上記の小物の色に合わせたり、引き振袖の色や掛下の色に合わせたりとさまざまです。
小物などは割と、メインの衣装を選ぶ際に、流れでパパっと決めてしまうパターンが多いですよね。
一生に一度の最高の装いに、ちらりと見え隠れする小物にもこだわってみてはいかがでしょうか。

美しい立ち姿は足元から…
まとめ
今回の記事のまとめです。
- 日本髪でも洋髪でもOK(※着用シーンによっては確認をが必要)
- 帯の柄や帯結びのアレンジ次第で後ろ姿が華やかになる
- 身につける小物の色は統一する
引き振袖の歴史や特徴から、白無垢や色打掛とはまた違った角度で、引き振袖のもつ魅力を感じ取れたのではないでしょうか。
一生で一度の特別な一日をあなたらしい装いで演出してくださいね♪
最後までご覧いただき、ありがとうございました!


