
付け下げはいつどこに着ていけて、どんな帯を合わせるきものなの?
「付け下げ訪問着」と「付け下げ小紋」っていう種類もあるみたいだけど
見分けるポイントがどこか知りたいわ!
付け下げは訪問着と小紋の中間に位置するきものになり、比較的求めやすい価格帯のものから高価なものまで種類が豊富にあります。
着用シーンもフォーマル向けにもカジュアル向けにも対応できる、一着あると大変便利で着回し力の高いきものとして重宝されています。
今回は付け下げの特徴や種類の見分け方、着用シーンでの帯選びのコツをご紹介します!
付け下げとは

付け下げは訪問着の次に格のあるきもののことです。
付け下げで特徴的なのは、左肩の柄が縫い目をまたがずに単独で配置されていて、身頃、おくみ、袖の柄模様が全部上向きになるように染められいることが一番のポイントです。
付け下げは訪問着のような見た目の豪華さはないものの、配された柄には控えめながらも品のある奥ゆかしさが表現されています。
付け下げに合わせる帯と小物は?
付け下げの魅力を高めるのに一役買っているのが「帯」で、合わせる帯によって着ていける場所と格が変わります。
袋帯か名古屋帯かどちらを締めるか用途によって、フォーマル向けにしたいのか、カジュアル向けにしたいのか選択肢を増やすことができるのです。
例えば袋帯で、金銀糸が使われた吉祥文様のような豪華な柄模様が入っている場合は、子どもの入学式、卒業式やお宮参り、七五三などのフォーマルなシーンに適しています。
袋帯に合わせる草履も、金銀糸入りや帯の生地(織り)の鼻緒になっているものや、かかとが少し高い厚底タイプのものを選びましょう。
名古屋帯を締めれば気軽なお食事や観劇などのカジュアルなシーンに移行したりと、一気に気軽な街着として活躍してくれます。
名古屋帯に合わせる草履はエナメルなどのシンプルなものを選びましょう。
気軽さを演出したい場合は、帯留(おびどめ)などの小物を加えることです。よりおしゃれにカジュアルダウンできるのでおすすめですよ!

訪問着より格式張らない着回し力が魅力的なきものといえるでしょう
付け下げと訪問着を見分けるポイントは?

一番の見分けポイントは、左肩の部分にあります。
きものの縫い目(合い口)に柄がまたがっているのか、またがっていないのかで見分けていきます。
「柄がまたがっている」というのは、衿の縫い目と袖の縫い目をまたいで柄がつながっているということを指します。
呉服店できものをみせてもらう際、一見仕立てあがっているように見受けられるきものですが、実は仮絵羽(かりえば)という仕立てあがる前の状態になります。
訪問着など柄が縫い目をまたいでいるきものは、仮絵羽にぬってから柄をつけて、また解いて仕立てていく工程になっています。
大変難しく手間のかかる工程を経て豪華な柄模様に仕立て上げられているので、格が上のきものになります。
かたや呉服店などで付け下げを見せてもらう時などは、丸巻き状になった反物(たんもの)が出されます。
反物は元々柄がどの位置にくるのかあらかじめ考慮して作られているので、縫い目に影響されることがありません。
付け下げは訪問着のように仮絵羽(かりえば)にする工程が省かれているため格が下がります。
- 柄がまたがっている → 訪問着
- 柄がまたがっていない → 付け下げ
付け下げ?訪問着?どちらか迷ったら
自分であつらえたきものでなく親から譲り受けた場合、付け下げなのか訪問着なのか迷った経験はありませんか?
肩に柄はなく袖の縫い目に柄がまたがっているデザインであったり、または逆も然り…きもののデザインは、おもに作家の意向によるところがあり一律ではありません。
きものの種類としてみるには初心者では難しい柄行きのものが数多く存在するので、どちらかで区分することは一先ず置いておいて、いつどこで着用したいか?を明確にしてみてください。
目的が決まっていれば、先述の通り場面に合わせて袋帯を選んだり、しゃれ袋帯や名古屋帯を選んで格を変えていけばいいのです。

付け下げか訪問着かどちらかで迷ったら、まずは本来の目的を優先して帯合わせで格を調整してみてね♪
付け下げ訪問着と付け下げ小紋の違いは?
付け下げ訪問着とは、付け下げと訪問着の特徴を併せもったきもののことです。
肩の部分の柄は縫い目をまたがないので付け下げ調、裾は縫い目をまたがって柄付けされているので訪問着調になります。
訪問着と付け下げの中間の格式をもち、柄の大きさや金銀糸が使われているかによっても格が変化します。
- 金銀糸と吉祥文様の豪華な柄が入っている→訪問着として着用できる
- 控えめでカジュアルな柄→付け下げとして着用できる
小紋と見た目はほとんど同じなので間違えやすいです。
小紋と付け下げ小紋を見分けるポイントは2つ。
小紋の場合、柄の向きは上下と決まっておらずランダムに配置されていますが、付け下げ小紋の場合、柄全体が上向きになります。
また縫い目で柄がつながっていない小紋に対して、付け下げ小紋は縫い目で柄がつながっているという違いがあります。
付け下げ小紋は付け下げと小紋の中間になり、小紋より格上ですが付け下げよりは格下になります。
現在は希少性が高いきものですが、おしゃれ着のみの使用となり、フォーマルシーンの代表格である結婚式での着用はNGなので注意が必要です!
まとめ
今回の記事のまとめです。
- 左肩の柄が縫い目をまたがずに単独、柄模様が上向きに配置
- 着ていける場所は「帯」で格を調節する
- 柄がまたがっていない(付け下げ)、柄がまたがっている(訪問着)と見分ける
- 柄が豪華で金銀糸と吉祥文様があれば訪問着、カジュアルで控えめな柄なら付け下げとして着用
- 柄の上下できまりがなく、縫い目でつながっていないのが小紋、柄全体が上向きで縫い目でつながっているのが付け下げ小紋
きものに豪華な吉祥文様のおめでたい柄が入っていれば、袋帯を締めてフォーマル用に最適ですし、吉祥文様以外で柄行きが控え目に配置されていれば、カジュアルな街着として活躍の場は多彩です。
ご自身でまずあつらえるならば、一着は欲しいきもののひとつといえるでしょう。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!

